All posts by hiro

原点回帰

もう少し、もう少しだけ自分が変わるのに
おそらく大きく歯車が狂い始めたであろう時期をもう一度振り返る必要があると思った。
その時自分が何をしてたか、何を思ってたか。
自分にとってはあまり思い出したくない時期で覚えてることは少ない。
何か無いかと思ったらその頃書いてたノートがあったことに気づいた。
探しだして読み返す。
マメに書いてたわけではないが、
不定期でその時の気持ちが綴ってある。
「あの頃は絶望しかなかった。」
大人になってからずっとそう思ってたが、
改めて当時のノートを見返すと
「悔しい」や「もっと強くなろう」と言った前に向かう言葉が書かれていた。
ああ、あの頃の自分も必死で闘ってたんだな。
苦しみながらも前を向いてたんだな。
その頃の自分によくやったと言ってやりたい。
でも、一方で独りだったんだなと思った。
誰にも相談できず独りで闘ってたんだなと思った。
そこか。そこが今の自分にも引き継がれてるのか。
何事も一人の力で解決しようとしてきた。
それ故に得るものも沢山あった。
しかし一人では限界はある。
もっと周りの力を頼らないと。
頼っていいのだと思う。
そこの部分はこれから変えていくところだ。
とにかく最悪の時期に前を向けていた自分がいたことを知れたのはよかった。
スッと何かが解決したわけじゃないけど、
少し心の中が軽くなった。

もっとblogを書こう

ある調べもので過去のblog記事を読んでて、
改めてこういう「誰に向けたものでもない自分の感情のままに書いたblog」って良いなと思った。
その時の自分の考え感情がありのままに伝わってくる。
歳を重ねるたびに思い出の数は増えていく。
けどそれらの全ては詳細に覚えていないものだ。
今はtwitterやfacebookでもその時の気持ちを発信できるけど、
基本的にそれらは残るものではない。
やはり残しておきたいもの、いつか振り返りたいものはblogの方が合っている。
だからもっとblogを書こうと思う。
今の自分を残しておくために。
…ええ、まあ、こういう気持ちは年に数回起こる突発的なもので、
また途中で続かなくなるの分かってますよ。
それでも良いんですよ。
何度繰り返そうととにかく動くことが大事ですから。

私のように美しい娘

清々しいほどの悪女。
でもコメディタッチなので見てて腹が立つとかではなく笑えてくる。
その笑いには「男ってバカだな」と思いつつ、
同じ男として自分気持ちが分からんでもないという
苦笑も含まれてる。
ぶっちゃけこの女優さんは好みじゃないのだけど、
仕草や雰囲気で惹かれてしまうところはある。
フェロモンは外見からだけ出てるものではないのだ。

MR.CHILDREN TOUR POPSAURUS 2012 @西武ドーム

Mr.Childrenのライブは今回で3回目か。
今回のライブが今まで行った中で一番良かった。
ベストアルバム発売を控えてのライブだったので、
セットリストもベストに近い感じ。
ドームということで音も良かったし。
曲順や曲間のつなぎもよく演出されていて、
3時間半の長丁場だったが全く長さを感じなかった。
トータルの完成度が高いなと思った。
ガンガンにのるロックのライブも好きだけど、
ロックありポップありバラードありのバラエティに富んだ
こういうライブも楽しい。
初めての人でも楽しめるんじゃないかな。
20年を迎えるバンドらしくさすがのパフォーマンスだった。
セットリスト
1. エソラ
2. 箒星
3. youthful days
4. LOVE
5. GIFT
6. Everything(it’s you)
7. デルモ
8. End of the Day
9. 終わりなき旅
10. Dance Dance Dance
11. ニシエヒガシエ
12. フェイク
13. 365日
14. しるし
15. くるみ
16. Sign
17. 1999年、夏、沖縄
18. ロックンロールは生きている
19. Round About ~孤独の肖像~
20. Worlds end
21. fanfare
22. innocent world

夏の嵐

※ネタバレあり
ダメな男に惚れ込んで最終的にどちらも身を滅ぼすのは恋愛によくある展開で、
それの豪華絢爛版といったところか。
フランツは本当の最低の男だ。
最後の結末も自業自得としか言いようがない。
リヴィアは?
最終的には全てを失ってしまったのだが、
こちらもやはり自業自得ではないだろうか?
悪いことと知りながらも大事な資金をフランツに差し出す。
それまではまだ恋に溺れたしょうがない人として見れたが、
そのシーン以降は嫌悪感すら抱いた。
もしかしたらフランツも、最初は騙すつもりなどなかったが、
あまりにリヴィアが全てを与えてくれるから
それで段々欲が出てきたのではとも思った。
まあ、本編を見る限りそれはないのだが、
そうであってもおかしくはない。
このような自分さえ良ければ的なのは愛とは言わないと思う。
残念ながら僕はこういうのには全く感情移入できない。
それ程の激情のような恋愛をしてないからなのかも知れないけど。
人によっては共感でき、ハッとすることのある作品ではなかろうか。

マスター・オブ・リアル・カンフー/大地無限

※ネタバレあり
香港のカンフー映画にしては割かしストーリーがしっかりしている。
とは言え突っ込みどころは豊富なのだけど。
出てくる主要なキャストが、男女問わず武術の使い手なのはこの手の作品にはよくある設定。
やはりメインはアクションシーンだ。
個人的に面白かったアクションシーンは、
少林寺での大乱闘と、チャウシュを救いに行った時のティンボウとの差しの闘い、
が太極拳を見出す時だ。
少林寺での乱闘は鮮やかな棒術が見どころ。
ティンボウとの差しの闘いは力が拮抗してて面白い。
太極拳を見出すまではストーリーと相まって、
新しい武術を開眼してく様が面白い。
また動きが美しい。
ラストもいいのだけど、クワンボウの方が頭一つ勝ってしまっているので
他のアクションシーンよりは見劣りしてしまった。
全体を通してカンフー映画の中でも上位に食い込む。

ベニスに死す

※ネタバレあり
初老の男性が美少年に一目惚れしその気持ちを秘めたまま一途に想い続ける。
これだけを聞くとあまり心惹かれないストーリーなのだが、
ゲイとかそういう類いではなく人としてのもっと深いものがある。
確かにタージオは不思議な魅力を秘めている。
精悍な顔立ちだけでなく、仕草や目線など、
こいつが女だったら非常に恐ろしいことになるなと思って観てた。
アッシェンバッハの過去にもいろいろあったようで、
場面場面がフラッシュバックで蘇る。
そういった彼のこれまでの人生と、
旅先で出会った少年によせる想いを包括的に考察するとなかなか面白いのではないだろうか?
その過去がはっきりと描写されてない方が良い。
観る者にいろんな想像を掻き立てることができるので。
僕の勝手な想像ではアッシェンバッハのこれまでの人生には”何か”が欠けていた。
それが”美”なのか”愛”なのか定かではないが、
その”何か”をタージオと出会うことで見つけたのではないだろうか。
なので彼は最後に満足して逝けたのだと思う。
またこの作品は映像がとても美しい。
切り取って一つの絵になりそうなシーンが幾つもある。
その映像と相まって最後の海に立つタージオには神々しささえ感じる。
芸術的な作品だ。

アデルの恋の物語

※ネタバレあり
実話を元にした映画。
この物語の主人公アデルは文豪ビクトル・ユゴーの娘である。
有名人の娘であり華やかな生活を送ってるのかと言えば、
全く逆で愛に溺れて破滅していく様が描かれている。
簡潔に言い表すなら、恋を成就できなかったストーカーが精神を病んで精神病院で一生を終えるという話。
その崩壊っぷりを見事に表現したイザベルの演技も見所か。
個人的には全く受け入れられない。
人を一途に想う。
それに関しては素晴らしいことだと思うが、
相手のこと、周りのことを一切考えず
自分の愛を受け入れさせようとするエゴイストっぷりには怒りすら感じる。
しかしピンソンの婚約を破棄させたり、虚実の婚約を発表したり、
人の人生を大きく狂わせるほどの行動をしておきながら、
それが正しいことだと思えてしまえる人の思想を変えるのは容易ではないだろう。
そんな女性に惚れられたピンソンが不運としか言いようがない。
もしかしたらピンソンにも原因があったのかも知れないが、
二人が恋に落ちた部分は描かれてないのでそれは分からない。
愛は素晴らしいものだけど、
一つ間違えれば狂気にもなるなんとも恐ろしいものだ。

天井桟敷の人々

古典文学のような香りがした映画だ。
「運命」という言葉が思い浮かぶ。
それは良い時も悪いときも使われるが、
ここでは後者の方だ。
あの時ああしていれば
あの時こうしていれば
ちょっとずつズレた歯車は二度と噛み合うことはない。
人生とは多かれ少なかれこのようにうまくいかない事がある。
この作品にはフィクションにありがちなご都合主義はない。
ただリアルに、過去の選択が重くのしかかる。
ひとつひとつの選択で人生は変化していき、
それがどのような形になろうとも
その中で希望を見つけてただ生きてくしかない。
それもまた人生なんだなと思った。
この作品は本当に人間の心理がよく描かれていると思った。
またパントマイムも一見の価値あり。
無言でここまで情景や感情を表現できるのかと感動する。
同じパントマイムでもチャップリンとはまた感じが違う。

鉄道員

※ネタバレあり
「家族」がテーマの映画。
家庭が少しずつ崩壊していくが、
また再び絆を取り戻すという内容。
名作の一つとして挙げられるが、僕はそこまでのめり込めなかった。
と言うのもそこまで崩壊するような家庭に思えなかった。
機関士の父アンドレアは家族には厳しく見えるが
優しい人間だと言うのが最初から見て取れたからだ。
当時としては新しい内容の映画だったのかも知れない。
現在ではもっと酷い家族の話や作品を目にする機会が多いので、
その辺の感覚が違うからかも知れない。
またジュリアやマルチェロが父を許した動機は描かれていない。
時間が解決した。そのような意味だろうか。
実際にはそうであることが多いのかも知れない。
ただ映画としては物足りなさを感じてしまった。
もっと彼らが心変わりする”何か”が欲しかった気がする。
個人的にはもっと内面描写が欲しかったと思うが、
そこまでしたらこの映画は全く別の作品になってしまうのかもとも思う。
家庭を持つ様になったらまた違った視点で観れるのかも知れない。
その頃にもう一度観たい。
僕の中で一番感動したシーンは、
スト破りとなってから独りになったアンドレアが酒場に戻った時
仲間達が何も言わずいつも通り迎えてくれたシーンだ。
それは彼の人望だ。
男としてカッコいいじゃないか。