※ネタバレあり
「家族」がテーマの映画。
家庭が少しずつ崩壊していくが、
また再び絆を取り戻すという内容。
名作の一つとして挙げられるが、僕はそこまでのめり込めなかった。
と言うのもそこまで崩壊するような家庭に思えなかった。
機関士の父アンドレアは家族には厳しく見えるが
優しい人間だと言うのが最初から見て取れたからだ。
当時としては新しい内容の映画だったのかも知れない。
現在ではもっと酷い家族の話や作品を目にする機会が多いので、
その辺の感覚が違うからかも知れない。
またジュリアやマルチェロが父を許した動機は描かれていない。
時間が解決した。そのような意味だろうか。
実際にはそうであることが多いのかも知れない。
ただ映画としては物足りなさを感じてしまった。
もっと彼らが心変わりする”何か”が欲しかった気がする。
個人的にはもっと内面描写が欲しかったと思うが、
そこまでしたらこの映画は全く別の作品になってしまうのかもとも思う。
家庭を持つ様になったらまた違った視点で観れるのかも知れない。
その頃にもう一度観たい。
僕の中で一番感動したシーンは、
スト破りとなってから独りになったアンドレアが酒場に戻った時
仲間達が何も言わずいつも通り迎えてくれたシーンだ。
それは彼の人望だ。
男としてカッコいいじゃないか。