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鉄道員

※ネタバレあり
「家族」がテーマの映画。
家庭が少しずつ崩壊していくが、
また再び絆を取り戻すという内容。
名作の一つとして挙げられるが、僕はそこまでのめり込めなかった。
と言うのもそこまで崩壊するような家庭に思えなかった。
機関士の父アンドレアは家族には厳しく見えるが
優しい人間だと言うのが最初から見て取れたからだ。
当時としては新しい内容の映画だったのかも知れない。
現在ではもっと酷い家族の話や作品を目にする機会が多いので、
その辺の感覚が違うからかも知れない。
またジュリアやマルチェロが父を許した動機は描かれていない。
時間が解決した。そのような意味だろうか。
実際にはそうであることが多いのかも知れない。
ただ映画としては物足りなさを感じてしまった。
もっと彼らが心変わりする”何か”が欲しかった気がする。
個人的にはもっと内面描写が欲しかったと思うが、
そこまでしたらこの映画は全く別の作品になってしまうのかもとも思う。
家庭を持つ様になったらまた違った視点で観れるのかも知れない。
その頃にもう一度観たい。
僕の中で一番感動したシーンは、
スト破りとなってから独りになったアンドレアが酒場に戻った時
仲間達が何も言わずいつも通り迎えてくれたシーンだ。
それは彼の人望だ。
男としてカッコいいじゃないか。

映画に愛をこめて アメリカの夜

映画が好きだというのが全体を通して伝わってくる。
また映画のスクリーンの向こうの世界や人間模様が覗けて面白い。
華やかさと裏腹に映画一本仕上げるのって大変なんだなと思った。
特に監督。
映画監督を目指してる人はちょっと萎えちゃうんじゃないかなと(笑)
作品内の監督もトリュフォー自ら演じてる。
作品の監督同様にトリュフォー自身も
どんな困難も受け入れる懐の広い人物なのだろか。
映画作りを通して複数の人物が登場する群像劇であり、
どことなく三谷幸喜の作品に似た感じを受けた。
とても観やすい作品である。

ニュー・シネマ・パラダイス

学生の頃に観て以来、午前十時の映画祭での上映を機に再び鑑賞した。
名作としてよく聞く作品の一つだが、
昔はそこまでの面白さは感じられなかった。
でもあの頃より歳を取った今、この映画を観ると
当時は気付かなかった想いが幾つも浮かんできた。
大人になるほどこの映画の素晴らしさが分かってくるのだと思う。
映画館が舞台と言うだけで、
映画好きにはたまらない設定だ。
昔は映画はもっと大衆娯楽的であり
人々の生活の一部に根付いていたのだな。
映画館を通じてドラマの一つや二つあったのだろう。
今では味わえないそういう雰囲気も少し羨ましく思う。
※以下ネタバレあり
初めてこの作品を観た時は、
そういった映画館とトトとのような目線でしか観れなかった。
でも今の僕にはトトとアルフレードの関係を、
名傍役の様に映画が演出する。
そのように映った。
アルフレードはトトのよき友でありよき師であり父親でもあった。
彼の言動・行動はトトを想っての事であり、深い愛情に満ちていた。
トトが村を出て30年。
アルフレードの言いつけ通り、村の事は忘れそれなりに成功を収めてた。
そしてアルフレードの死をきっかけにトトは30年ぶりに村に帰ってくる。
そのタイミングで青春を過ごした映画館が取り壊される。
学生の頃に初恋の女性を撮ったフィルムを見返す。
そしてアルフレードから形見のフィルムを受け取る。
アルフレードの形見のフィルムには、カットしたキスシーンを繫ぎ合わせたものだった。
それは昔アルフレードが「代わりに預かっておく」と言ったトト少年に譲ったフィルムなのかも知れない。
違うかもしれないし、それは誰にも分からない。
ただ、いつ渡せるかも分からないのに
トトのためだけにアルフレードが再編集したのは間違いない。
これらの出来事は青年のトトに映画館やアルフレードとの日々を思い起こさせ、
またアルフレードの深い愛に気付かさせたのだろう。
そして青年のトトは仕事こそ上手く行ってるが、
村を出てから女性を愛することを止めてしまっていたようだ。
このキスシーンを繫ぎ合わせたフィルムもまたアルフレードからのメッセージなのかも知れない。
大事なことを見失っていないか?と、
死して尚トトに道を示そうとしてるのかなと感じた。
最後の映画を観て笑ったトトの表情が子供の頃の純粋な笑顔と同じだったのが印象的だった。

戦場にかける橋

※ネタバレあり
何とも複雑な気持ちになった映画だ。
捕虜としても軍人の意地を捨てず、
頑丈な橋の建設を目的とし軍隊を一つにまとめたニコルソン大佐は立派な人物だと思う。
部下はもちろんだが、日本軍の斉藤も少しずつ彼を信頼し始め
期日までに立派な橋が完成する。
その一部始終を観てきたものとすれば、
この橋は未来永劫残って欲しいものだと思う。
一方収容所を脱出したシアーズは、日本軍に有利となる橋を破壊しようと行動する。
彼の立場からすれば正義の行動だ。
この時点で最良の選択など存在しない。
橋が破壊されるか、シアーズ達の作戦は失敗し殺されるかだ。
皮肉にも橋の爆破スイッチを入れたのはニコルソン大佐だった。
これが戦争ってやつなんだと思う。
何も生まない、命も希望も奪うだけ。
虚しさだけがただ残る。

大脱走

※ネタバレあり
脱走ものの代表作と言っても過言ではないのではないだろうか。
まさに王道と言った感じ。
一人一人に役割があってキャラが立っている。
誰かが主役じゃなくて全員が主役だ。
実際はそんな状況じゃないのだろうが、
選りすぐりの精鋭を集めた部隊のようでワクワクしてしまう。
トンネルが予定より短くて、監視に見つからない様に脱出するシーンなんかは
ハラハラものだ。
でもどう考えてもこのペースじゃ全員脱出は無理でしょ、なんて思いながら観てた。
結局脱出に成功したものも全員捕まるか射殺され、
この脱出計画は失敗に終わる。
そこはフィクションの映画の様にはいかないところだ。
不幸にもそうやって命を落とした人達がいたと言う反面、
どんな境遇にも諦めず闘ってた男達がいたことを知っておきたい。

芸術の秋!画家を主役にした映画まとめ

芸術の秋」そこで美術鑑賞も良いのですが、
絵画だけでなくたまには画家の人生を観るのも面白いのでは。
と言うわけで画家をテーマにした映画をまとめてみました。
画家について知ると作品を観た時の印象も変わるかもしれません。

※作品によっては脚色が加えられていて事実と異なる場合もあります。
映画を観て興味を持ったらより詳しく調べてみることをお勧めします。

アンドレイ・ルブリョフ

ロシアの修道士、15世紀ロシア、モスクワ派(ルブリョフ派)における最も重要な聖像画家(イコン画家)のひとりである。
彼の様式に倣った聖像画家の一派をルブリョフ派と呼ぶ。
アンドレイ・ルブリョフ – Wikipedia

「アンドレイ・ルブリョフ」
旧ソ連が生んだ世界的な映画作家、アンドレイ・タルコフスキーが不世出の天才画家、アンドレイ・ルブリョフの姿を通し中世ロシアそのものを描き出した歴史大作。

ミケランジェロ・ブオナローティ

イタリアルネサンス期の彫刻家、画家、建築家、詩人。
西洋で最も巨大な絵画の一つとも言われるバチカンのシスティーナ礼拝堂の天井フレスコ画や『最後の審判』、パオリーナ礼拝堂にある『聖ペテロの磔刑』、『パウロの改宗』を描いたことでよく知られている。
レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ・サンティとともにルネサンスの三大巨匠と呼ばれる。
ミケランジェロ・ブオナローティ – Wikipedia

「華麗なる激情」
チャールトン・ヘストンとレックス・ハリソン共演のヒューマンドラマ。ローマ法皇ユリウス2世はミケランジェロに天井画を注文。一度は断ったミケランジェロだが次第に絵にのめり込み、ふたりは友情を深めていく。

カラヴァッジオ

バロック期のイタリア人画家。1593年から1610年にかけて、ローマ、ナポリ、マルタ、シチリアで活動し、カラヴァッジョ(Caravaggio)という通称で広く知られている。
その作品に見られる肉体面、精神面ともに人間本来の姿を写実的に描く手法と、光と陰の印象的な表現はバロック絵画の形成に大きな影響を与えた。
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ – Wikipedia

「カラヴァッジョ/天才画家の光と影」
イタリアを代表する画家・カラヴァッジョの波乱万丈の人生を、『輝ける青春』のアレッシオ・ボーニ主演で描いた伝記ドラマ。ミラノで絵の修行に励むカラヴァッジョは、幼い頃から恋焦がれていたコロンナ侯爵夫人の協力の下、芸術の都・ローマへ向かう。

レンブラント・ファン・レイン

17世紀を代表する、オランダの画家。
大画面と明暗を画面上に強く押し出したルミニズムの技法を得意とし、「光の画家」「光の魔術師」(または「光と影の画家」「光と影の魔術師」)の異名を持つ。
若くして肖像画家として成功し、晩年には私生活におけるたび重なる不幸と浪費癖による財政的苦難にあえいだが、それでもなお同時代において既に著名であり高い評価を受け続け、オランダには比類すべき画家がいないとさえ考えられた。
レンブラント・ファン・レイン – Wikipedia

「レンブラントの夜警」
ヨーロッパを代表する肖像画家・レンブラントと3人の女たちの愛欲の日々を描いたサスペンスミステリー。一流の肖像画家として幸せな日々を送っていたレンブラントの下に、ある日アムステルダムの市警団から肖像画製作の依頼が舞い込む。

フェルメール

17世紀にオランダで活躍した画家。レンブラントと並び17世紀のオランダ美術を代表する画家とされる。
静謐で写実的な迫真性のある画面は、綿密な空間構成と巧みな光と質感の表現に支えられている。
現存する作品点数は、研究者によって異同はあるものの33~36点と少ない。
ヨハネス・フェルメール – Wikipedia

「真珠の耳飾りの少女」
1665年、オランダのデルフト。画家フェルメールの家の使用人グリートは、フェルメールのアトリエの掃除を任され、彼の絵に出会い、強い衝撃を受ける。彼女のすぐれた色彩感覚に気づいたフェルメールは彼女に、絵の具の調合を手伝わせる。表向きは画家と使用人という関係だったが、ふたりは芸術のパートナーのような関係を築いていく。

フランシスコ・デ・ゴヤ

ロマン主義美術を代表する芸術家の一人。
フランスのダヴィッドとほぼ同年代を生きた彼は世紀の転換期のスペイン美術をほとんど一人で代表する巨人であった。
イタリア留学のあとの王室のタピスリ工場の下絵描きの職について、風俗的なテーマをロココ風の華やかな色彩と軽妙なタッチで描いたカルトン(原寸大下絵)を多数制作した。
ゴヤは主観的な情熱を作品に託した点ではロマン主義美術の先駆者であり、おのれの人生の課題を制作に直接に反映させた点では芸術の近代的なありかたを示した最初の芸術家の一人といえるであろう。
ゴヤとは – はてなキーワード

「宮廷画家ゴヤは見た」
『アマデウス』の名匠、ミロス・フォアマン監督がハビエル・バルデム、ナタリー・ポートマン共演で描いた歴史ドラマ。18世紀末のスペインを舞台に、宮廷画家・ゴヤが描いた2枚の肖像画に込められた神父と少女のスキャンダラスな愛の行方を綴る。

「ゴヤ」
スペインが生んだ天才画家・ゴヤの激動の人生、秘められた真実の愛を描く人間ドラマの野心作。宮廷画家として過ごした日々や激しく愛した女たちの、ベールに包まれたゴヤの隠された謎が次第に明らかになっていく。巨匠カルロス・サウラ監督作。

ゴーギャン

後期印象主義を代表する芸術家の一人。
ポール・ゴーギャンは印象主義の感覚主義的な現実描写に対して明確な反対を掲げ、1888年にいわゆる総合主義の様式を確立する。
鮮やかな色彩を単純化された輪郭の中に平塗りする技法によって、想像力の生み出す概念、抽象的な気分を描き出すこの様式は、当時ゴーギャンの周囲にあったいわゆるポン・タヴェン派の相互影響の中から生まれたものであった。
ゴーギャンとは – はてなキーワード

「シークレット・パラダイス」
「24 -TWENTY FOUR-」シリーズのキーファー・サザーランドが、天才画家・ゴーギャンを演じた異色のサスペンス。株の仲買人として成功していたゴーギャンは、あることをきっかけに画家に転身。すべてを捨てて奇跡の楽園・タヒチに渡るのだが…。

1853年3月30日 – 1890年7月29

フィンセント・ファン・ゴッホ

フランスのパリやアルルに居を構え、印象派や浮世絵の影響を受けた作品を描いた。ポスト印象派の代表的画家である。
現在でこそ高く評価をされているが、生前に売れた絵はたった1枚『赤い葡萄畑(La Vigne rouge)』だった。
フィンセント・ファン・ゴッホ – Wikipedia

「炎の人ゴッホ」
アーヴィング・ストーン原作小説を映画化。後期印象派画家の一人であるヴィンセント・ヴァン・ゴッホの生涯を描いた作品。

「ゴッホ」
『PLANET OF THE APES 猿の惑星』のティム・ロスが画家のヴィンセント・ヴァン・ゴッホを演じたドラマムービー。ゴッホが、自らの良き理解者であり画廊のマネージャーでもあった弟・テオに当てた手紙を基に、美しい映像で悲痛なまでのゴッホの生涯を描く。

クリムト

19世紀末から20世紀初頭にかけて、オーストリアのウィーンを中心に活動した世紀末画家。
王立劇場やウィーン大学の天井画などの仕事を受けていたが、後に旧来の芸術に反対する分離派を結成する。
グスタフ・クリムトとは – はてなキーワード

「クリムト」
19世紀末から20世紀初頭に掛けて活躍した天才画家、グスタフ・クリムトの半生を描くドラマ。運命の女性を求め続け、虚構と現実の狭間で揺れ動くクリムトを性格派俳優、ジョン・マルコヴィッチが熱演。

ニコ・ピロスマニ

19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したグルジアの画家。
彼はプリミティヴィズム(原始主義)あるいは素朴派(ナイーブ・アート)の画家に分類されており、彼の絵の多くは荒野にたたずむ動物たちや食卓を囲むグルジアの人々を描いたものである。
彼はグルジアを流浪しながら絵を描いてその日暮らしを続けた。一旦はロシア美術界から注目され名が知られるようになったが、そのプリミティヴな画風ゆえに新聞などから幼稚な絵だという非難を浴びてしまった。
ニコ・ピロスマニ – Wikipedia

「ピロスマニ」
グルジアを舞台に、孤高の天才画家ピロスマニの一生を描いた伝記映画。実際に画家でもあったアフタンジル・ワラジの遺作。

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック

19世紀のフランスの画家。
パリの「ムーラン・ルージュ(赤 い風車)」をはじめとしたダンスホール、酒場などに入り浸り、デカダンな生活を送った。そして、彼女らを愛情のこもった筆致で描いた。
作品には「ムーラ ン・ルージュ」などのポスターの名作も多く、ポスターを芸術の域にまで高めた功績でも美術史上に特筆されるべき画家であり、「小さき男(プティ・トンム)、偉大なる芸術家(グラン・タルティスト)」と形容される。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック – Wikipedia

「赤い風車」
十九世紀の末。パリ、モンマルト ルの名物カフェ“ムーラン・ルージュ”に、夜毎フレンチ・カンカンを写生する画家がいた。 彼の名はアンリ・ドゥ・トゥルウズ・ロートレック、名門に生れたが数代の近親 結婚の弊で幼時に折った両脚の成長が止まり、成人しても四尺八寸しかなく、 そのために恋人と思った女性にも棄て去られた。画才のあった彼は窮屈な家を出 てモンマルトルに住み、そこの風物を画くことに生甲斐を見出した。

「葡萄酒色の人生」
天才画家ロートレックの生涯を、彼が最も愛した女性との関係を中心に描く。監督は『ルイ、少年王』のロジェ・プランション。

カミーユ・クローデル

フランスの彫刻家。ロダンに弟子入りし、愛を育むも実らず。後に精神病院に収容される。
カミーユ・クローデルとは – はてなキーワード

「カミーユ・クローデル」
「考える人」「地獄の門」など数々の傑作を世に残し、近代彫刻家の巨匠ロダン。
その彼にすべてを捧げた一人の女がいた。彼女の名前はカミーユ・クローデル。
卓越した才能と美貌を持ち合わせたカミーユは、ロダンの弟子であり、モデルであり、そして愛人でもあった。
このときカミーユは若干 20歳。しかし44歳で妻と温かい家庭を持つロダンは彼女の愛に応えることができなかった。
ロダンのために自分の持つ愛情、情熱、肉体を捧げてきたカミーユは、次第に精神のバランスを崩し、破滅の道を突き進んでいく・・・。

パブロ・ピカソ

1881年、マラガ(スペイン)に生まれる。20世紀を代表するスペイン/フランスの芸術家。
長い創作活動の中で、次々と創作スタイル、そして愛人・妻をとり変える。絵画のほかに、彫刻をはじめとするオブジェ制作、版画、陶芸にも精力を傾ける。
ピカソとは – はてなキーワード

「ピカソ 天才の秘密」
20世紀を代表する芸術家のひとり、パブロ・ピカソが本作のために取り掛かった作品の製作現場に密着したドキュメンタリー。鬼才、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督が、カリスマアーティスト・ピカソの知られざる一面を浮き彫りにする。

アメデオ・モディリアーニ

1884年にトスカーナ地方のリヴォルノに生まれた、セファルディ・ユダヤ系のイタリア人である。
芸術家の集うモンパルナスで活躍し、エコール・ド・パリ(パリ派)の画家の一人に数えられる。
アメデオ・モディリアーニ – Wikipedia

「モンパルナスの灯」
生前その才能を認められないまま、36歳という若さで生涯を終えた天才画家モジリアニ。
貧困と病魔に苦しみつつも、最後まで芸術に己を捧げた悲運な生涯を、奇しくも同じ36歳でこの世を去ったフランス映画界の貴公子、ジェラール・フィリップが熱演。

「モディリアーニ 真実の愛」
孤高の天才画家アメデオ・モディリアーニとその妻ジャンヌの愛の物語と、ライバルである芸術家たちの知られざる青春物語。

ニキフォル

20世紀のヨーロッパにおける絵画芸術の分野で今最も注目されている画家の一人、ニキフォル。今やポーランドを代表する現代絵画の鬼才として世界的に知られる彼の人生は、歴史に名を残す多くの天才アーティストたちと同じく孤高の輝きに満ちていた。

「ニキフォル 知られざる天才画家の肖像」
ポーランドの生んだ天才画家・ニキフォルの生涯を綴った伝記ドラマ。言語障害を持ち、非識字者であったニキフォルと、彼の晩年を支えた男性・マリアンの日々を描く。

サルバドール・ダリ

シュルレアリスムの代表的な作家として知られる。
「天才」と自称して憚らず、数々の奇行や逸話が知られている。
サルバドール・ダリ

「ダリ」
スペインの世界的芸術家、サルバドール・ダリの人物像に迫ったドキュメンタリー。彼が歩んだ84年の生涯を年代ごとに区切り、貴重な映像資料や映画監督のヒッチコックなど彼に関わった重要人物のインタビューなどで、ダリのすべてを浮き彫りにしていく。

「アンダルシアの犬」
※脚本にダリが参加してる事で取り上げてみた。
ショッキングな映像が流れるので心臓の弱い人は要注意。

ルイス・ブニュエルとサルヴァドール・ダリが、アバンギャルドな映像表現を貫いたシュールリアリズムの傑作。眼球を剃刀で切り裂かれる女のイメージをはじめ、悪夢のような映像が断片的に積み重ねられていく。

フリーダ・カーロ

コヨアカンの出身。
ヨーロッパ的な感性にインスピレーションを得、知的かつ特徴的な独自のシュルレアリスムは、フランスのシュルレアリストに高く評価された。
メキシコで最も有名な画家の1人で、特にイサム・ノグチやレフ・トロツキーとの不倫など、その奔放な恋愛遍歴は、メキシコやラテンアメリカの女性の理想像の1つとされ、何度か映画化されている。
フリーダ・カーロ – Wikipedia

「フリーダ」
18歳のときの瀕死の事故をきっかけに、絵を描くことが生き甲斐となったフリーダ。夫で人気壁画家ディエゴの浮気癖に悩み、怪我の後遺症に苦しみ、中絶や流産の悲しみに耐えながら、その苦悩をキャンバスに描いていく…。

ジャクソン・ポロック

20世紀のアメリカの画家である。
ポロックは、アクション・ペインティングおよび抽象表現主義の代表的な画家であり、第二次大戦後のアメリカをパリをしのぐ美術の中心地とする上で大いに貢献した。
ジャクソン・ポロック – Wikipedia

「ポロック 2人だけのアトリエ」
1940年代のニューヨークで評価され、後のポップアートの元祖となった画家ジャクソン・ポロック。
絵の具をチューブごと塗る作品から、床に置いたカンヴァスに筆から絵の具を垂らす「ドリッピング」という手法まで、センセーショナルな作風で注目を集めるポロック。しかし、十代から患うアルコール中毒や自己中心的な性格で、スランプの時期も長くなっていく。そんな彼を支えたのは、同じ画家で、妻のリー・クラズナーだった…。

ジャン=ミシェル・バスキア

ニューヨーク市ブルックリンで生まれたアメリカの画家。グラフィティ・アートをモチーフにした作品で知られるが、グラフィティとの関係はあまりない。
ジャン=ミシェル・バスキア – Wikipedia

「バスキア」
27歳で他界した伝説の画家、ジャン・ミッシェル・バスキアの生涯を、彼の友人だったジュリアン・シュナーベル監督が映画化。美術評論家ルネに注目されたことから、アンディ・ウォーホルに認められ、一躍有名になったバスキアの栄光と孤独を描く。

「バスキアのすべて」
1250点を超えるドローイングと900点を超える絵を遺し、27歳の若さでこの世を去ったジャン=ミシェル・バスキアの実像に迫るドキュメンタリー。現在もアート界に多大な影響を与え続けるバスキアの素顔を、本人のインタビュー映像を交えて綴る

マティス

フランスの画家。野獣派(フォーヴィスム)のリーダ-的存在であり、野獣派の活動が短期間で終わった後も20世紀を代表する芸術家の一人として活動を続けた。
自然をこよなく愛し「色彩の魔術師」と謳われ、緑あふれる世界を描き続けた画家であった。
アンリ・マティス – Wikipedia

まだ公開されてませんがアル・パチーノ主演でマティスの伝記映画が製作されてるそうです。
アル・パチーノ主演で画家マティスの伝記映画製作へ : 映画ニュース – 映画.com

関連サイト

アマデウス

脚本もテーマ、衣装、そしてこの映画にはかかせない音楽。
それら全ての完成度が高い。
オペラやクラシックに特に興味がある訳ではないが、
この作品を機に足を運んでみようかと思った。
※以下ネタバレあり
まずアマデウスがモーツァルトの事だと初めて知った。
そして彼が天才であり、品行もよくなかった事も知った。
ストーリーは事実に脚色を加えた半分フィクションなのだが、
知識もなく観たら事実であったと感じてしまうだろう。
そのくらい自然な話の展開となってる。
だから僕はこの作品のあとに改めてモーツァルトとサリエリについて調べた。
特に音楽の腕もそこそこで自己中心的だったサリエリのイメージは180°変わる。
立派な人徳者であり彼もまた天才だったようだ。
ただ、同じ時代に更に上のモーツァルトという天才がいた事が彼にとっては不運だったのかも知れない。
その才能に嫉妬しながらも惹かれてしまう。
映画ではその葛藤がよく描かれてた。
向上心があれば切磋琢磨できる相手はお互いの成長を促す。
だけどその相手があまりにレベルが違い
どんなに努力しても自分には一生届かないと気付いた時。
それを受け入れるのは結構な勇気がいることだ。
サリエリはモーツァルトのレクイエムの曲作りに協力してる時に、
音楽の創造の楽しさが嫉妬を超えようとしてたのだと思う。
しかしそのタイミングであの結末を迎えてしまった。
サリエリはどれほど後悔したことだろうか。
今の自分とリンクする部分が多々ある。
それだけに最後の結末が非常に切ない。

ベン・ハー

※ネタバレあり
スペクタル映画と言う言葉がピッタリな作品。
ベン・ハーも勧善懲悪の英雄ではなく、
怒りや復讐の感情もある人間臭いところがいい。
実在した人物が自然に取り込まれてるので、
僕はてっきりノンフィクションだと思って観てた。
事実ありえなくもない話だと思う。
だから余計にのめり込んだのかも知れない。
海上でのシーンも面白かった。
船艇で囚人を駒のように扱うシーンは狂気に満ちている。
実際そう言うことが現実にあったのだと考えると寒気がする。
しかしあの人を見下したムカつく将軍が義父になるとは。
人生何があるか分からない。
見せ場の一つである競馬シーン。
ただの馬の競争かと思ったのだがとんでもなかった。
迫力、臨場感が素晴らしい。
これを劇場のスクリーンで観れたのは幸せなことだった。
何より製作された時代を考えると、
そのカメラワーク、技術に驚かされる。
どのようにして製作したのか裏側が気になる。
4時間と言う長丁場だが、それを感じさせない展開。
最後の奇跡は予想通りだったのだが、
それでも感動せずにいられない。
その前にユダ親子の葛藤が詳細に描かれてたからだろう。
歴史ありドラマありアクションあり。
大変満足のいく作品だ。

アラビアのロレンス

※ネタバレあり
砂漠のシーンは美しい。
ただ砂漠の中をラクダに乗って行進してるだけで見とれてします。
そして逆にその広大さが砂漠という土地の恐怖心を煽る。
そこを渡り切るのはいかに無謀な行動なのか?
言葉でなく映像で伝えてくれる。
この作品はロレンスと言う男の生き方を描いた物語。
一見すると英雄のように見えるが、実はただの男と変わらない。
周りから持て囃されて自分を神であるかのように思い無謀な行動も起こすし、
傍若無人な振る舞いをしたりもする。
弱い心を持つ普通の男なのだ。
それ故リアリティはある。
彼の振る舞いも理解できる。
時間を考えるとそこまでは織り込む事はできなかったのかも知れないが、
できたらもう少し彼の心情の部分も掘り下げて欲しかった。
もっと苦悩や葛藤はあった筈だ。
僕としてはそこが残念な部分だ。

ライフ

life
映画「ライフ ―いのちをつなぐ物語―」公式サイト| INDEX
この映画には二つの感動があった。
一つは静物の純粋に「生きる」姿。
もう一つはその生物を捉えた映像美。
90分あっという間だったかと言われればそうでもないのだけど、
もっと色んな生物を見たいと思ったのは確かだ。
生物の生きる目的は”種を残す”ためだろう。
そのために多種多様な生物はそれぞれ違う形で進化し、
時には知恵を使ったりしながら生きている。
そういう生態を普段は見る事のできない視点から垣間見れて、
驚きと興味深さの混じった感動を味わった。
生物って凄いなと、面白いなと、子供が動物図鑑をワクワクしながら捲ってるような、
そんな気分になれた。
撮影の裏側のドキュメンタリーがあったらそっちも見てみたい。