無宗教の多い日本では、諸外国よりも受け入れにくいかもしれない。
確かにその背景を知らないと理解しにくい部分もあるが、そういう部分を越えて観る価値のある映画だ。
リアルな残酷描写で話題にもなってるが、故にキリストの苦しみ痛みがまざまざと感じられる。死んだ方が楽ではないか?とも思う。でも彼はそれに耐え、受け入れる。
忠実だと思われてた使徒の裏切り、見限り、怒り。でもそういう弱さは大抵の人が持つものであり、自分もそうだ。
誰かの為に命を懸けられる事。それは思うより容易い事で無いと思う。
キリストは言う。「敵を愛せと。」
苦しみと痛みしか与えなかった人の為に慈悲を請う。
それが自分にできるだろうか?
この映画で自分の中の何かが大きく変わったというような事は無い。ただ心に深く残った。
自分はキリスト教徒ではないが、この「愛する」という教えは、誰もに届く言葉だと思う。