誰も知らない

誰も知らない誰も知らない

いつか見ようと思ってた映画の一つ。
友達に薦められたのを機に観た。
「素じゃないのか?」ってくらい子供達の演技が自然。
子供達の無邪気さ、強さ、脆さ、弱さがストレートに伝わる。
殆ど子供達を中心に話は展開するが、
その世界に引き込まれてしまった。
実際あった事件を元にしてるのだけど、
監督はあえてフィクションに仕上げた。
それに関しては賛否両論だが、
僕はフィクションにして良かったと思う。
実際の事件はもっと殺伐として汚れていたと思う。
巣鴨子供置き去り事件
それに脚色、演出を加える事で
きれいにまとまった悲しいドラマを作り上げた。
平和ボケした僕らにはリアルで胸くそ悪い残酷な物語より
脚色された悲劇の主人公のドラマの方が受けがいい。
だからこの作品が多くの人の関心を引き、
沢山の人が目にする事になったのだと思う。
とにかく多くの大人にこういった事実を知ってもらうのならば、
事実をリアルに描写するよりフィクションにした方が効果あったと思う。
自分達の知らない所でこういう事件が起きている事実を知り、
この作品を通じて、実際に起きた事件を調べ本当の悲劇を知る。
そういう流れで事実と直面するのも一つの方法だと思う。
また好感のある人物像にした事で彼らに同情させられる。
どうしようもない母親でさえ、社会の被害者なのだと感じる。
(ただ、母親に関してはそこまで強く思えないが…)
タイトルの「誰も知らない」とは、
”気付かない”という意味の知らないだけでなく、
”無関心”、知らぬ存ぜぬの意味もあるのだと思う。
隣の家で人が死んでも気付かない。
それが冗談で言えなくなる世の中ってのはちょっと怖い事だ。
監督がどういう意図でフィクションに仕上げたかは分からないが、
僕の心に残る映画を作ってしまったようだ。
重たい映画をまた一つ見つけた。
で、元となった事件を読んでいろいろと考えてしまった。


この置き去りだけでなく、
子供が被害者になる事件は沢山ある。
相変わらずニュースでは子供の虐待を耳にする。
虐待、家庭内暴力、育児放棄。
こういう事件を聞くとホントに腹が立つ。
どういう目線で子供を見ているのだろうか?
そこに至るにはいろいろな理由があるのかも知れない。
でもどんな理由でも子供を傷つけていい理由にはならないだろう。
映画の中で母親が
「私は幸せになっちゃいけないの?」
って台詞を口にする。
親の幸せって、まず子供の幸せあってこそなんじゃないだろうか?
そういう気持ちが持てないなら子供作らなければ良い。
まあ、世の中には事件などで仕方なく産んでしまうケースもあるだろう。
でも避妊もせずに「出来ちゃったんだから仕方ないじゃん!」
って言ってるやつは馬鹿だ。
コンドームの自販に書いてあった「明るい家族計画」の意味を考えた方がいい。
子供を産むってことは一人の人生・命に責任を持つ事になる。
覚悟がいる事だと思う。
まあ、子供もいない、
…って言うか彼女すらいない僕が何を偉そうに、って思われてる事でしょう。
でも僕は子供が出来たらその子を愛する自身がある。
間違いなく子煩悩になる。
ただ、そうやって世の中の全ての親が子供を愛する。
それだけで世の中変わるんじゃないだろうか?
凄く簡単で大切な事ができてない気がする。

7 thoughts on “誰も知らない”

  1. はじめまして。ヒロさんのブログが気になって昼も夜も
    公園のベンチでガリガリ君を食べながらハトを燃やしている者です☆
    あのね?こないだ知人に「生きていくうえで絶対にやってはいけない」
    と思うことってなに?て聞かれて。大事なことだと思って必死に考えた
    ワケ。んで私が出した答が「直接的(虐待)にも間接的(不倫で相手の家庭崩壊)にも、子供を泣かせること」だったのね。
    そしたら!それが実は心理テストで「本当はすごくやってみたいと思っていること」なんだって!!! 妙にリアルでいやじゃない?

  2. 私もこの映画はずーっと観ようと思ってて
    数ヶ月前にやっとみた。
    フィクション映画にしてるからか、扱ってる内容の
    わりに淡々とした感じっていうか、ちょっと軽く
    ない?って後味に思えたよ。でも賞とかもね…。
    YOU(母親)の↑あのセリフは私も凄い強く残った!
    ヒロパパは子煩悩になる予定ですか。それはいいね★
    てか、前から思ってたんだけどさ「明るい家族計画」
    ってのはナイスなんだけど、あの自販機から買う人って
    いるのカナー??見るからに、古そうで使えなさそう
    じゃない?
    昔エロ本自販機でご購入中の人はよく見たけど。

  3. 来月テレビがうちにやってくる予定なのでこれ見てみなきゃ。
    うちってさ、本当に幸せな家庭なんだよね。だから世の中の
    こういうことって、やっぱり事件とか特殊なことにしか思えないんだ
    けど、結構あるよね。子供産むのってホント大変なのに。
    産んだってことはすごいと思うよ。苦労するからさ。
    わたしも、子煩悩になる自信あるけど、親になる覚悟はまだないわ。
    ぴったりの遺伝子に出会う前に、子供作るほどバカじゃないわ。

  4. >トモボラギノール
    初めまして。ガリガリ君はソーダ味が一番好きなヒロです。
    その心理テストを聞くに、
    トモボラギノールさんとは直接的にも間接的にも関わりたくないですね。
    ちなみに僕が思う「生きていくうえで絶対にやってはいけない」は、
    ……。
    言えないな〜、そんな心理テスト聞くと言えないよ。
    人格疑われそうだから。
    >ありさ
    ありさも観たんだ。
    確かに事実よりは大分軽くなってるよね。
    監督の意向は分からないけど、僕が感じたのはblogに書いた通り。
    子煩悩なるねー。甘やかさないようにするのを気をつけないとねー。
    コンドームの自販って最近見かけないよね。
    エロ本自販機でエロ本買ってたのは中学生くらい?
    だとしたらそれは僕です…。

  5. >むー
    親になるのって凄い事だよね。
    子供産むのって凄い事だよね。
    命が誕生するって事はこの世の神秘!
    そんな素晴らしい命を大切にして欲しいね〜。
    むーはしっかり「明るい家族計画」立てるでしょう。
    結構教育ママになりそう。
    しかも勉強とかでなくスピリチュアル関連の事で(^^;

  6. 見てみたい!見てみます。
    愛か。。難しいよね、私は親とは死ぬまでほぼ筆談でした。(十歳くらいから二十歳くらいまで)
    父親が育ててくれたんだけど、それでも父が子供の末っ子の私を好きなのは感じていた。
    親子も血がつながっているとはいえ、一人間関係だからなぁ。。目の前の人に真摯に対応をしていく、この気持ちがあれば平和に一歩近づくはずだけど。難しい生き物だよね、人間て。

  7. >saki
    見てみて。この作品はオススメ。
    考えればさせられる映画だね。
    親って近過ぎるから、
    なかなか真摯に向き合ったりとかできなかったりする。
    なんか照れ臭くて。
    でももう自分が親の面倒を見る立場になるし、
    真摯に向き合って行こうと思うよ。

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