突然炎のごとく

※ネタバレあり

冒頭は退屈な映画だと思った。

二人の男性と一人の女性の三角関係はとても誠実なもので、やがて一組の夫婦とその友人の形となる。
しかし、徐々にだがその関係は異常なものに変わっていく。

自由に複数の男と恋をするカトリーヌ。
彼女が側にいるだけで十分だと彼女の自由に他の男との恋愛を許すジュール。
友情と愛の間で揺れるも最後は愛に屈するジム。

そして始まる奇妙な三人(+幼女)の共同生活。

一般的には理解できない状況であるが、それも一つの愛の形なのだろう。
他者から見れば異常と思えることも、愛に溺れてしまうとその判断はできなくなる。
愛は盲目とはよく言ったものだ。

一見すると自由に恋愛をするカトリーヌが悪女と思えるが、それを許してしまうジュールもまた罪なのだろう。
愛とは素晴らしいものでありまた恐ろしいものである。

本来ならばもっと鬱蒼とした雰囲気になりそうな作品だが、それを感じさせず軽快な中にそれぞれの愛が描かれてる。
それがこの作品の魅力の一つでもある。

ともあれ僕はこのような展開にはなりたくないし、巻き込まれたくもないなと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です