ドクトル・ジバゴ

※ネタバレあり

「時代に翻弄された二人の愛」
とでも言えば良いのだろうか。
惹かれ合った二人が幾度もすれ違い、
そして結ばれる。
しかし悲しい結末を迎える。
元々ラブストーリーはあまり見ない。
ご都合主義なところが鼻につくからだ。
この作品にしたって、ユーリとラーラは4回も偶然出会っている。
4回は多い…
ラーラの夫がストレルニコフって言うのも、
話を面白くはしてるが現実的ではない。
しかしながらリアルに描写された当時の凄惨な状況が、
そう言った余計な考えを奪う。
激動の時代を愛するものの為に必死に生き抜く。
愛するものと共に生きる。
壮大な愛の物語だ。
ただ、唯一自分が感情移入できなかったのが、
妻のトーニャの存在。
夫を愛し夫に尽くし夫を信じる。
まさに理想の妻。
そんなトーニャを裏切ってラーラを選んだユーリに
心から祝福はできない。
ユーリは心優しい人間だ。
ラーラと愛し合うようになっても、
トーニャも家族も大事にした。
だからこそラーラを諦めるか、
悪い男になってトーニャを捨てて欲しかった。
中途半端は良くないよ。
却って人を傷つけてしまうこともある。
自分もそうなのでよく分かる…
最後ラーラともう一歩のとこで会えなかったのは、
そう言ったツケが回ってきたのかなと少し思った。
それでも愛に生きたユーリの人生は悪くないと思う。

太陽がいっぱい


※ネタバレあり
大好きな彼女をものにするにはあいつの存在が邪魔だ。
いっそあいつを殺害して彼女も金も全て手に入れてやる。
元からあいつは好かなかったし丁度良い。
俺は賢いから大丈夫、上手く行くさ。
恋は盲目と言うが、
そんな感じで突っ走ってしまったトム。
実際のところ彼の完全犯罪はツメが甘く、
それがきっかけで失敗するのだが。
冷静に財産だけを奪おうとしてればもう少し違ったのかも。
マルジュを手に入れたいがために、
余計な行動や感情に走った行動をしてしまう。
一見冷静に見えるが、実際は恋に溺れた狂人。
フレディを殺害した後、その部屋で冷静にチキンを食べるシーンからはトムの常軌を逸した精神状態が垣間見れる。
この映画は、一人の女性を手に入れる為なら
他人の犠牲も殺害さえも厭わないと思う人間の狂気が恐ろしい。
トムが望むものを手にし「太陽がいっぱいだ」と歓喜を味わってる状態から、
奈落の底へと堕ちる最後のシーン。
この明暗が心にずっしりと残る…。
ちなみに同原作でマット・デイモン主演の「リプリー」という映画があるが、
これは「太陽がいっぱい」のリメイクではなく、あくまで別作品らしい。
大筋は一緒なのだがその違いを比べながら観るのも面白いと思う。

明日に向って撃て!

※ネタバレあり
主演の二人ブッチとサンダンスが魅力的だ。
列車強盗や銀行強盗をする悪党でありながら、
コミカルでどこか憎めないアンチヒーロー。
銃を扱う映画でありながら、
前半では射殺するシーンは全くない。
それが二人の人柄の良さを引き出し、
故に山賊を撃つシーンが重くなる。
「人を撃ったことがない」と言ったブッチ。
スローモーションで描かれた射撃シーン。
単純なアウトローの映画ではなく、
内面にもスポットを当ててる。
しかしながらブッチとサンダンスには感情移入はできない。
いい奴らに思えるけど結局やってる事は犯罪だし。
追われるのも狙われるのも自業自得。
苦悩するのもそれだけの事をしてきたから。
だから彼らはあくまで物語の中のアンチヒーロー。
そうやって見る分には彼らはとても好きだ。
特に先日同じくポール・ニューマンとロバート・レッドフォード主演の映画「スティング」を観たばかりだったので、
二人のやり取りを観てるだけで楽しくなる。
最後のシーンだがあの形が最適だったのだと思う。
この映画では死は重いものであり、
ブッチとサンダンスにそれを表現させるのはどこか違う。
そのシーンをリアルに描くよりも、
どこかコミカルに描くのが丁度良い。

「人脈」つかいこなし術


今までは人の力を借りるのが苦手で、
できる事は自分の力でやってきた。
だが、一人の力でできることには限界があると気付き
これからは人の力も借りてやっていこうと思う。
そこで「32歳からの「人脈」使いこなし術を」読んでみた。
以下は簡単なまとめ。

名刺を分類する

名刺を
1.また会いたい人
2.何かあればつながっておきたい人
3.連絡をしなくてもいい人
に分ける。
更に1.また会いたい人を
・仕事として会いたいのか?
・人として会いたいのか?
・異性として会いたいのか?
に分け、各々を
「自分から連絡をとってすぐに会いたいのか?」
「連絡が来たら会おうという感じか?」
に分類する。
ここで「自分から連絡をとってすぐに会いたいのか?」に当てはまる人と会う確率をとにかく増やす。
そしてそう思った人には積極的にアプローチしていく。
また、本書では名刺交換した人を前提としてるが、
知人の知り合いやネットで知った人も同様と考えられる。

お目当ての人へのアプローチの仕方

いつも気にかけてることを行動や言葉で示す。
趣味やお酒の場に誘われたら積極的に参加し、
相手の話をたくさん聞き出す事でニーズも引き出せる。

「バーター営業人脈法」を活用する

バーター法とは物々交換の意味で相手の欲しい物とこちらの欲しい物を交換すること。
これは物だけに限らず、人材や商品、機会などの交換にも活用できる。
相手のニーズが何であれこちらが応えることができれば、
こちらのニーズにも相手が応えてくれやすくなる。
ただし、すぐに見返りを求めるのはやめた方が良い。

見返りはお金では買えない「人の心」としてとっておく

30代に差し掛かったら「人の力を借りる」工夫をしよう

30代になると、リーダーになったり独立したりする機会が増え
自分一人で成果を出せば良かったところが
部下を使ったり、人脈をフル活用する、など意識が変わる。
上司や部下の上手な接し方や「人の力のうまい借り方」を身につけたい。

人脈から価値や情報を引き出す

人脈を活用すれば様々な価値や情報が得られる。

  • ビッグネームと知り合いだと信頼が得やすい
  • 専門外で悩んだ時は専門の人に聞く
  • ネットの繋がりも活用できる
  • 自分が目指すもので成功してる人に相談する
  • 成功者のマインドを吸収できる

人脈を広げる

「紹介されやすい人」になる。
すなわち魅力的な人、信頼できる人、好まれる人である事で、
新しい人に紹介される機会が増える。
また、人脈の広い人と仲良くなる事でそこから連鎖的に人脈が広がる。
「交流会」を実際にセッティングするのも人脈を広げる一つの方法。

人脈のメンテナンス

せっかくの人脈も疎かにしてると相手は離れていってしまう。
人脈を維持するのに大事なのは「誠実さ」だろう。
さらに相手の状況を理解する気の配り方なども大切。
要は人脈は相手あってのものなので、
自己中心的にならないように気をつけなければならない。

スティング

痛快な作品。
ストーリーもよく練られていて、
演出・キャストも申し分無い。
騙しの瞬間のハラハラ感や、
殺し屋に狙われてるドキドキ感、
逃走するフッカーのコミカルさ、
随所にエンターテインメントが盛り込まれてる。
またお調子者のフッカー、
凄腕の詐欺師ゴンドーフ、
周りを固める癖のある詐欺師集団、
貫禄ある大物ギャングのロネガンなど
一人一人のキャラが立ってるのも魅力的だ。
ネタバレすると面白さが半減するので詳細は避けようと思う。
とにかく観て楽しんで欲しい!と言いたい。

初対面ですぐに仲良くなる方法


最近は積極的に色んな集まりに参加する様にしてる。
と、大勢の初対面の人と話す機会が増えるのだが、
個人的に話しやすいタイプと苦手なタイプがいる。
とは言っても苦手なタイプと付き合ってかないとならない場合もあるし、
好きなタイプだけと付き合ってると世界も狭くなる。
そこで本書だ。
プロのインタビュア直伝のタイプ別会話テクニック。
本書では人のタイプを12に分けて、
そのタイプ毎にどのように接すればすぐに仲良くなれるか書かれている。
ここで注意して欲しいのは下記の点。

「このタイプだから好き」「このタイプだから嫌い」ではなく、
タイプに応じて会話のアプローチを変えるという意識を大事にしましょう。

好き嫌いを判別するためにタイプ分けするのではなく、
誰とでも仲良くできる様にタイプ分けするのだ。

タイプの見分け方

まずカテゴリー分けしてから更に細かくタイプ分けする。
カテゴリー分けは相手の「表情・目」「仕草と行動」「声の大きさ・テンポ・調子」などをヒントに判断する。
タイプ分けは「ホメあいさつ」に対する反応で見分けます。

人の性格は表情や仕草、ボディランゲージ、話し方など
様々な部分に表れる。
まずはそれらをヒントにカテゴリー分けして、
決められた「ホメあいさつ」にどのような返しをするかで細かく分類する。

12のタイプ

3つのカテゴリーと各カテゴリ毎に4つのタイプ、計12のタイプとなる。

[積極会話派]

積極的に会話を試みる「話好き」のタイプ。

盛り上げタイプ
俗にいう「ムードメーカー」。盛り上げ役。
大阪おばちゃんタイプ
お喋りで機関銃の様に話続ける。
自信家タイプ
自信があり堂々としている。
お山の大将タイプ
自己中心的な「オレ様」タイプ。

[消極会話派]

あまり口数の多くない「話ベタ」なタイプ。

ねちねちタイプ
悲観的で愚痴っぽい発言が多い。
サムライタイプ
俗にいう「職人」。ムダ口を叩かなく寡黙。
日和見タイプ
人に合わせる事が多いイエスマン。
人見知りタイプ
内向的で人と接するのが苦手。

[バランス会話派]

双方向のコミュニケーションを重視するタイプ。

番組司会者タイプ
場の空気を読んで盛り上げたり会話を引き出すコツを知ってる。
仏様タイプ
俗にいう「聞き上手」。相手を無条件で受け入れる寛容さがある。
切れ者タイプ
頭の回転が早く話が理路整然としてる。
天然タイプ
あまり深く考えず思った事を口にする。

本書では各タイプの雰囲気や特徴、
どのように接すれば仲良くなれるか詳しく記載されてる。
確かに相手をタイプ分けして、
そのタイプに合った対応をすれば会話も盛り上がるので
初対面の相手に対する苦手意識もグッと減ると思う。
でもまずは12のタイプの見分け方と
タイプ毎の対応の仕方を覚えておかないと話にならない。
まずは、身の回りの人達をタイプ分けしてみたり、
実践で使えなかった時も家に帰ってから
「あの人はこのタイプだったな」と分析してみたりして
少しずつ身につけていけば意識する事無く自然に使える様になるのかなと。
また、自分がどのタイプなのか当てはめてみるのも面白い。
それを知る事でどの点を注意すれば好感の持てる接し方ができるのか勉強にもなる。