ナイト&デイ

ベタなアクション映画が観たくなる時がある。
俺はエクスペンダブルズを観たかったのに友達に「マッチョ祭りは嫌」と言われた。
「アクションスターのドリームチームなのに!」と思ったが、
言う程一押しでもないのでナイト&デイを選択。
一目惚れした男性にいきなりキスをしたり、
その相手が実はエージェントでしかもめちゃめちゃ強くて金持ちだったりと
ぶっ飛んだ設定なのはご愛嬌。
この手のアクション映画なんてそんなもの。
その中でもストーリーには少しマシな味付けしてくれたかなって感じ。
アクションは痛快で楽しかった。
ハリウッドアクション映画。
それ以上でもなければそれ以下でもない。
この一言に尽きる。
ナイト&デイ

クライマーズ・ハイ


御巣鷹山の日航機事故を中心にリアルで深い数々のドラマが展開される。
著書は日航機事故の時に地元の新聞記者であったらしい。
なので事故を取り巻く周囲の様子や新聞社の内情などが
細かく掘り下げられてるのも納得がいく。
とにかくリアルでこれはノンフィクションなのでは?と疑うくらいだ。
悠木の抱える職場や家庭での悩みや苦しみ、葛藤は
特に中堅どころの働く男には共感できる部分が多々あるのではないだろうか。
上司に圧力をかけられて思う様に出来なかったり、
反発して強行してみたものの最終的に安全策を選択してしまったり、
家庭では子供に距離を置かれたり。
誰もがヒーローになりたいと思う。
仕事で優秀な業績を上げたり、
強行で成功を納め上司をやり込めたり、
家庭では子供に尊敬されたり。
でも現実は理想通りにはいかない。
色んな問題がある。
特に人間関係なんて思い通りに行く事の方が少ない。
だけど問題を一つずつ乗り越えて行くしか無い。
時には失敗して打ちひしがれる事もあるけど、
それでも前進して前進して頂きを目指さなければ何も変わらない。
自分にはそうやって一つずつ問題に立ち向かって行く悠木が、
頂を攻めるクライマーの様に感じられた。
自分も困難が起きた時には立ち向かって行こう。
そう勇気づけられる一作だ。

ドガ展

横浜美術館で開催されているドガ展に行って来た。
エドガー・ドガは好きな画家の一人だ。
特に個人的に好きなのはバレリーナを描いた作品。
光の明暗に衣装の質感、肉体美から動作、心情までもが見事に描かれてる気がするからだ。
どうして日常の一瞬をこのように切り取る事ができるのだろうか?と
ただ感嘆してしまう。
自分の好きなマンガの中でこういう台詞がある。
「すぐれた画家や彫刻家は自分の『魂』を目に見える形で残すという所だな。」
凄くよく分かる。
技法なんて昔より今の方が優れてるだろう。
技術だって昔の画家より優れた人もいるだろう。
だけど、どんなに精巧に模倣してもオリジナルを超えられないのは、
そこに込められた想い、魂の違いなんじゃないかと思う。
だから動きもしない、音も出ないただの一枚の静止画が
ここまで人の心を揺さぶるのではないだろうか。
自分もその様なものを世に残したいと思う。